立命館大学体育会馬術部

監督 阿部 憲二

(昭和58年度卒業)

2018年度6月監督就任

監督就任にあたって 

 

2018年6月のOB総会にて、立命館大学体育会馬術部の監督に任命されました阿部憲二です。12年間馬術部とともに歩まれ、その間、常に全日本レベルで戦える馬術部に成長させた吉田和正監督のもとコーチ等で携わって参りました。この度、偉大な足跡を残された吉田監督から、バトンを引き継ぐという重責に身が引き締まる思いです。また、昨年馬術部は創部100周年を迎え、本年より新たな100年がスタートします。そのタイミングで監督に就任することで重ねて緊張をしておりますが、これまで諸先輩が築かれた馬術部の歴史をさらに伸長していきたいと思います。

 

 先ず、私が持っている馬術部、馬術部員に関わるベースの考えを述べさせていただきます。馬術は馬と一緒に競技する特別なスポーツであり、平素の馬匹の飼養管理が最も重要です。ここでいう管理は「適切に行う」という意味ですが、飼養管理には馬の健康はもちろんのこと施設・飼料・装蹄・馬具・備品等の管理も含まれます。多くのことを管理するには、馬に携わる繊細な神経と豊富な知識・経験が必要であり、なにより馬を労わり愛する気持ちがなければなりません。そのうえで、初めてベストなパフォーマンス“人馬一体”が求められます。部員にはこれらの基本を絶対に忘れず馬と接して貰いたいと思います。この基本が出来ない者は馬に乗る資格はありません。余談ですが、強豪馬術部の厩舎は例え古くてもいつも綺麗に整理されています。

そして、基本習得のために必要な指導はわれわれが行います。私が東京在住の分、吉田監督が引き続き教官として平素から学生の全般的な指導をしていただけますし、招聘コーチとして篠宮さん、コーチとして宇賀神OGが競技面でサポートしてくれます。大学との各種交渉・打合せは山崎部長・松岡副部長と連携を取りながらさらに推進して参ります。

そして、馬術部の運営全般については、これまで以上にOB会のご協力が不可欠になります。安定的な馬術部運営のために、前川OB会長を中心にその方向性や施策を取り纏めていただき、1歩ずつでも進めていければと思っております。私1人では微力ですが皆さんのお力を借りながら、部員とともに基本の管理能力(行うべきことを適切に行う力)を高め、馬術部の基盤をより強固で厚みのあるものにしたいと思います。

 

 次に、競技での本年の目標ですが、昨年あと少しのところで手が届かなかった全日本学生馬術大会での馬場馬術団体優勝を目指します。昨年は団体・個人でも僅差の2位だったのですが、優勝するにはまだ高いハードルがあると思います。騎乗技術だけではなく全ての底力がアップしないと超えられないものと感じています。われわれはまだ発展途上であることを認識して、常にチャレンジャーとして謙虚に高みを目指して行きます。

 

 最後になりますが、立命館馬術部に入部した部員は、競技での活躍とともに部活動を通じて社会に出る前の大事な時期にしっかりと人間力を高めて欲しいと願っています。これまで吉田監督が常に指導されていた、学生たちの自主性を重んじる考えを継承し、そのうえで、さらに部員一人一人が自らで考え、それを部で共有し、企画力・計画性・実行力を持って正しく部の運営に当たれるようになってくれればと考えています。

まだまだ未熟な監督ですので、皆さんのお力添えをお願いしたいと思っております。どうぞよろしくお願い致します。